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地域:日本


香港経済貿易統計

2009 7月28日

香港の経済・貿易情報

最新の動き

  • 2008年の世界経済危機以来、香港の経済も深刻な影響を受けているが、2009年第2四半期には回復の兆しが見られた。2009年上半期全体としては、2.4%拡大した2008年と比較して実質5.8%の減退となった。
  • 2008年の消費者物価上昇率は4.3%であったが、2009年1月~9月の前年同期比は0.2%と緩やかな上昇となった。
  • 失業率は、2008年には3.6%、2009年9月までの過去3ヶ月間は5.3%となった。
  • 小売売上高は2008年には10.6%増となったが、2009年1月~8月には4.0%低下した。
  • 2008年に製品の総輸出額は5.1%増となったが、2009年1月~9月の前年同期比では16.2%減少した。
  • 2008年に香港を訪れた観光客数は前年比4.7%増、香港人口の4倍以上に相当する2,950万人が訪港した。2009年1月~8月は前年同期比3.4%減少し1,890万人となった。
  • 2009年10月14日の施政方針演説の中で香港特別行政区行政長官は、香港の長期的経済成長を達成するための主要経済基盤を多様化するための一連の政策を発表した。


主要経済指標

 

2006

2007

2008

予測/最新

人口 (百万人)

6.86

6.93

6.98

7.01 a

GDP (十億米ドル)

189.1

207.1

215.0

205.3-207.5b

実質GDP成長率 (%)

+7.0

+6.4

+2.4

  -3.5-4.5%b

1人当たりGDP (米ドル)

27,600

29,900

30,800

29,300-29,600b

インフレ率 (%)

+2.0

+2.0

+4.3

 +0.2c

失業率 (%)

4.8

4.0

3.6

5.3d

a  2008年末、 b  2009年政府予測、 c  2009年1月~9月の前年同期比、 d  2009年7月~9月


製品貿易動向

 

2007

2008

2009年1月-9月

十億米ドル

成長率()

十億米ドル

成長率()

十億米ドル

成長率()

総輸出額

344.6

+9.2

362.1

+5.1

170.6

-16.2

地場輸出

14.0

-18.9

11.6

-16.8

4.1

-40.8

再輸出

330.6

+10.8

350.4

+6.0

166.6

-15.3

輸入

367.7

+10.3

387.9

+5.5

183.4

-15.7

貿易合計

712.2

+9.8

749.9

+5.3

354.0

-15.9

貿易収支

-23.1

-

-25.8

-

-12.8

-


サービス貿易動向

 

2007

2008

2009年1月-6月

十億米ドル

成長率(%)

十億米ドル

成長率(%)

十億米ドル

成長率(%)

輸出

84.7

+16.9

92.2

+8.8

38.2

-12.6

輸入

42.6

+15.4

45.8

+7.5

19.6

-13.4

貿易合計

127.3

+16.4

137.9

+8.3

57.8

-12.9

貿易収支

42.1

-

46.4

-

18.6

-

 

最近の経済状況

  • 世界で最も自由な経済
  • 世界で最もサービス指向の強い経済 (GDPの90%以上がサービス部門で占められている)
  • 世界第2位の住民一人当たり外貨保有高
  • 世界第7位の外貨準備高
  • アジア第2位の海外直接投資(FDI)元
  • アジア第2位の海外直接投資(FDI)先


1.
最新動向

 2008年の世界経済危機以来、香港の経済も深刻な影響を受けているが、2009年第2四半期には回復の兆しが見られた。2009年上半期全体としては、2.4%拡大した2008年と比較して実質5.8%の減退となった。個人消費は2008年に1.5%増大したが、2009年上半期は実質3.5%減少した。

固定資本投資は2008年に0.5%の僅かな低減を示したが、2009年上半期には13.8%の低下を示した。対外部門では、2008年に製品およびサービス輸出が前年同期の1.9%増および5.7%増となったのに対して、2009年上半期は実質で17.4%減および6.0%減となった。香港政庁は2009年8月に、2009年通年のGDP成長率予測を3.5~4.5%に下方修正した。

小売売上は2008年には10.5%という堅調な増加を示したが、2009年1月~8月には、経済状況の悪化を受けて、4.0%の低下となった。国内外の物価上昇傾向は世界的経済危機後に減退した。消費価格は2008年の4.3%に比べ、2009年1月~8月は前年同期比で0.2%の上昇だった。見通しとしては、世界的不況の影響が続き、経済活動を圧迫するため、域内では2009年を通してインフレが予想される。一方労働市場は、世界的経済危機によるビジネス縮小傾向を悪化させ始めた。失業率はここ2、3ヶ月上昇しており、2008年の3.6%と比較すると、2009年9月までの3ヶ月では5.3%に上昇した。

2008年の海外からの観光客者は4.7%増大した(中国本土からは8.9%増、その他諸外国からの観光客数は0.3%減)。本土からの観光客数は1,690万人(全体の57%)に達し、そのうち960万人は個人旅行制度の利用者だった。2009年1月~8月には前年同期比3.4%減の1,890万人となった。商品流通については以下の“Latest Trade Performance and Issues”のセクションを参照のこと。

香港経済の4本の支柱は、貿易物流(2007年の付加価値でGDPの25.8%を占める)、観光(3.4%)、金融サービス(19.5%)、専門および他の生産者向けサービス(11%)である。

 

2. 政府予算および措置

2009年2月25日に発表した2009~10年度予算の演説の中で財務長官は、景気を高めるために反景気循環戦略を適用すると発表した。これは400億ドルの財政赤字を予測してのことで、2009~10年度のGDPの約2%にあたる。2009~10年度予算は短期的に雇用を維持することに焦点をあて、ファンダメンタルを強化し、長期的に新たな経済活動を開発することによって、より持続的な経済発展を促進し、人を思いやる社会を発展させ、貧困層を支援する。例を挙げると、1.政府が今後3年間で62,000の雇用とインターンシップの機会を提供する、16億ドルの規定を作成する、2.クリエイティブ産業を支援するための3億ドルの確保、3.香港、広東、台湾、マカオの協同を高める、4.国際会議、展示会、観光地、ワイン産業の奨励する、5.政府債を発行するためのプログラムを実現することで債券市場の発展を促進する、である。

2009年10月14日の施政方針演説の中で香港特別行政区政府行政長官は、香港の長期的経済成長を達成するための主要経済基盤を多様化するための一連の政策を発表した。行政長官は、1.近隣地域の協力の強化、2.土地利用の改善、3.4つの既存の経済支柱産業と香港が優位性をもつ6つの産業(教育、医療、試験・認証、環境、技術革新、文化クリエイティブ産業)の発展の必要性に焦点を当てた。また、2009年1月に発表された「珠江デルタ改革発展計画綱要」の下で広東省との協力を深め、香港と台湾の協力促進のためには、香港-台湾経済文化協力促進委員会の設立および台湾への多機能的な事務所設立を通して関係強化をはかると述べた。

 

香港の確立された4つの「支柱産業」(金融、観光、貿易・物流、専門サービス)を強化するため、長官は一連の目標を提示した。「金融サービス」に関しては、人民元建て商品および人民元の国際化の実験場としての香港の役割強化と中国本土企業の資金調達地としての地位強化などである。「観光」に関しては、より多くの中国本土からの旅客が香港を訪問できるよう中央政府と話し合いを進めているほか、入境手続きを簡素化し、さらに新興市場の発掘を進めている。「専門サービス」に関しては、一段の振興のためにCEPAの枠組内でのいっそうの自由化を求め、中国本土での既存市場の拡大および新たな市場の開拓を図ると述べた。

 

また、6つの産業(教育、医療、試験・認証、環境、技術革新、文化・クリエイティブ産業)を振興するためには、1,000以上の老朽化した工場ビルを再開発もしくは用途変更を奨励する政策を実施すること表明し、その再開発促進のため、強制売却基準の引き下げ、個別事情に合わせた賃貸条件の検討、2,000万香港ドルを超える追加的なプレミアムの5年間での固定金利での分割払いの容認などを提案した。

 

「医療」の分野では、より多くの中国本土の高名な漢方医に、香港での臨床指導および研究計画への参加を認めることを検討し、それにより、香港を漢方医学についての世界に向けた情報発信基地としていくこと提案した。「教育」に関しては、さらなる国際化のため、中国本土の学生が香港において、学位レベルまたはそれ以上のレベルで香港外の課程を履修ことを認めるなど、関連の要件を緩和することを検討していることを政策として述べた。また、「ハイテク投資と研究開発」を促すため、政府は2億香港ドルを「研究開発投資キャッシュバック計画」に割り当て、資格のある企業は研究開発投資の最高10%相当の払い戻しを受けることができることを発表した。

 

「中国本土/香港 経済貿易緊密化協定」(CEPA)に基づくこれまでの自由化に加えて、2009年5月9日、新たに20のサービス分野で29の自由化措置が発表され、CEPAにもとづく自由化措置が適用されたサービス分野は合計42となった。サービスの自由化以外にも、双方が互いの専門性を正しく評価することで、財政上の協力関係を強化し、取り組みを進めていくことに合意した。2009年10月から施行されるこれらの措置によって、中国本土における香港のサービスサプライヤーの競争力が更に強化され、双方の長期的な経済発展が促進されると見込まれている。また、香港と広東省は相互経済および貿易促進を強化するため初期的かつ実験的な自由化と円滑化の一括法案を推し進める予定である。CEPAは当初2003年6月に締結され、その後、追加自由化措置によって補足された。現在、少数の禁止品目を除いて、すべての香港原産品をCEPAに基づき本土にゼロ関税輸出することができる。香港に対する影響に関する我々の分析を含め、CEPAに関する詳細および新たな動向については、http://www.tdctrade.com/cepa/ をご確認ください。

 

3. 投資の流れ

香港は海外直接投資ではきわめて魅力的な市場である。UNCTADの2008年世界投資報告書によれば、香港は、2007年にアジアで第2位、世界で第6位の海外直接投資(FDI)の投資先であり、FDI流入額は前年比33%増の600億米ドルとなった。また香港はアジア地域で第2位のFDI投資元であり、FDI流出額は前年比33%増の520億米ドルとなった。

最近の政府調査によれば、2007年末現在の香港の対内直接投資累積額は、同年のGDPの5.7倍に相当する1兆1,780億米ドルと推定される。香港の直接投資の特徴として、タックスヘイブン経済圏の非営業会社からの迂回投資といった側面が挙げられる。そのため2007年には英領バージン諸島、バミューダ、ケイマン諸島が対内直接投資総額のそれぞれ36.6%、4.2%および1.2%を占めた。タックスヘイブン経済圏を除くと、対香港直接投資の最も重要な投資元は中国本土(40.7%)であり、それにオランダ(5.8%)、米国(3%)、日本(1.8%)が続く。対香港直接海外投資の大半は、投資持ち株会社、不動産、企業向けサービス;卸売、小売、貿易;バンキング、金融、保険;輸送、通信等のサービス関連産業を対象に行われている。

さらに詳しい情報と投資については、インベスト香港のウェブサイトをご確認ください。 http://www.InvestHK.gov.hk