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香港の経済・貿易情報

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2018年10月11日更新

 


香港の経済・貿易情報

 

 

1.    最新情報

 

  • 2018年第2四半期実質経済成長率は前年同期比+3.5%(前四半期は+4.6%)。過去10年の平均成長率(年率2.7%)を7四半期連続で上回った。
  • 政府は2018年実質GDP成長率予測を3%~4%に据え置き。対外的な逆風が強まる中、グローバル経済の持続的成長と堅調な内需が支え。
  • 2018年8月の消費者物価指数は前年同月比2.3%の上昇。伸び率は7月の2.4%からやや鈍化。今後、インフレ圧力は若干強まる見込み。政府の2018年消費者物価上昇率予測は2.2%。
  • 2018年8月の名目小売売上高は前年同月比9.5%の増加。伸び率は前月の7.8%から加速。
  • 労働市場は引き続きひっ迫。2018年6~8月期の失業率(季節調整済)は2.8%と過去20年超で最低の水準。
  • 2018年8月の製品輸出は前年同月比13.1%の増加。7月は10%増。

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出所:香港特別行政区政府統計處

 

2.戦略的ポジション

 

  • 世界で最も自由な経済かつ世界で最もサービス業主体の経済。GDPに占めるサービス業の比率は90%を超える。
  • 世界貿易機関(WTO)によると、製品輸出額は世界第7位、商業サービス輸出額は世界第15位(2017年)。
  • 国連貿易開発会議(UNCTAD)世界投資報告書2018によると、2017年の海外からの対内直接投資は1,040億米ドルで世界第3位。アジアでは中国本土(1,360億米ドル)に次ぎ第2位。香港からの対外直接投資は830億米ドルで、アジアでは日本(1,600億米ドル)、中国本土(1,250億米ドル)に次ぎ第3位。
  • 対外直接投資残高では米国に次いで世界第2位の投資元かつ投資受け入れ先(2017年)。
  • 国際決済銀行(BIS)によると、香港外国為替市場の規模はアジア第2位、世界第4位(2016年)。1日当たり平均ネット取引高は4,370億米ドル。
  • 人民元オフショア取引のグローバルハブ。SWIFTによると、香港は世界の人民元クリアリングの76%を占める世界最大の人民元クリアリングセンター(2017年)。
  • 香港株式市場の時価総額はアジア第3位、世界第6位(2017年12月末)。香港証券取引所の上場企業数は2,118社、時価総額は4兆3,500億米ドル。
  • アジアパシフィック地域の主要な金融センター。世界金融センター指数(GFCI)はロンドン、ニューヨークに次ぎ世界第3位。
  • 香港国際空港の国際貨物取扱量は世界第1位(2011年以降)。香港は世界有数のコンテナ港を持ち、コンテナ処理量は世界第5位(2017年)。

 

 

3・最近の政府の取り組み

2018年施政方針演説

香港の林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官は2018年10月10日に施政方針演説を行った。主なポイントは以下の通り。

  • コンベンションおよび展示会(C&E)施設の供給増加。湾仔北(Wan Chai North)をアジアのC&Eハブとして開発。湾仔北の政府所有ビル3棟と港灣消防局がある区画を再開発し、C&E施設、ホテル、オフィスを建設。アジアワールド・エキスポ第2期拡張計画を検討。
  • 研究資助局研究基金(Research Endowment Fund of the Research Grants Council)に200億香港ドルを拠出。研究配對補助金計劃(Research Matching Grant Scheme)を新設し30億香港ドルを投入。優れた研究者のフェローシップ計画を導入し、リサーチ、イノベーション、テクノロジー分野の優秀な人材プールを強化。
  • 再工業化財政支援計画を新設して20億香港ドルを拠出、再工業化を促進。香港にスマート生産ラインを建設する製造業者に助成金を交付。工業団地における先進製造施設建設に20億香港ドルを拠出。
  • 船舶リース事業育成のための税制措置を策定。海上保険会社に税軽減措置を適用。グローバル海運業界への紛争解決サービス提供を支援。海運・空運人材養成基金(Maritime and Aviation Training Fund)に2億香港ドルを拠出。
  • 交椅洲(Kau Yi Chau)および喜靈洲(Hei Ling Chau)周辺に計1,700ヘクタールの人口島を建設するための段階的埋め立てに関する調査。第1期埋め立て工事を2025年に開始予定。

 

2018年施政方針演説の全文はこちら。

https://www.policyaddress.gov.hk/2018/eng/index.html

 

2018年度予算案

香港の陳茂波(Paul Chan)財政長官は2018年2月28日、2018年度政府予算案を発表した。主なポイントは以下の通り。

  • 落馬洲河套地區(Lok Ma Chau Loop)の香港深圳技術革新パーク(Hong Kong-Shenzhen Innovation and Technology Park)第1期工事に200億香港ドル。
  • 金融サービス産業発展のために5億香港ドル。
  • 政府の環境関連プロジェクトのためのグリーンボンド発行プログラムを開始し、グリーンファイナンスを促進。
  • 競争力強化と高付加価値物流サービス発展のために通関申告費用に対して200香港ドルの上限を設定。
  • 一帯一路、ベイエリア開発から生まれる商機獲得を目指す香港企業支援およびeコマース開発促進のために香港貿易発展局に計2億5,000万香港ドルを拠出。

 

2018年度予算案の全文はこちら。

https://www.budget.gov.hk/2018/eng/index.html

4. 主要経済指標

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chartchart出所:香港特別行政区政府統計處

 

 

海外貿易

製品貿易

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出所:香港特別行政区政府統計處

 


 

サービス貿易

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出所:香港特別行政区政府統計處


5.投資の流れ

 

  • 香港政府の調査によると、香港への直接投資残高は2016年末で1兆6,260億米ドルと推定される。
  • 香港向け直接投資の大きな特徴は、資本がタックスヘイブン(租税回避地)のペーパーカンパニーから間接的に香港に流入している点である。

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出所:香港特別行政区政府統計處

 

  1. 6.    通商政策、貿易関係、租税条約

参加国際機関

  • 世界貿易機関(WTO)創立メンバー
  • アジア太平洋経済協力(APEC)メンバー
  • 太平洋経済協力会議(PECC)メンバー
  • アジア開発銀行(ADB)メンバー
  • アジアインフラ投資銀行(AIIB)メンバー
  • 国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)準加盟メンバー
  • 経済協力開発機構(OECD)オブザーバー

 

通商政策

  • 香港は自由貿易港を持ち、輸出入貨物に関税は課せられない(酒・たばこ・炭化水素油・メチルアルコールの4品目は課税対象)。
    • 香港の認証制度は、香港原産品の輸出促進のために原産地を証明するもの。輸入品に原産地証明は必要ない。
    • あらゆる財(適用除外品目を除く)の輸出入を行う者は、輸出入した日から14日以内に、正確かつ完全な輸出入申告書を香港税関に提出しなければならない。
    • 工業貿易署に登録された海運会社、航空会社、運送会社は、一定の条件の下で、積み替え貨物の輸出入免許要件が免除される。

財の輸出入に関する香港通商政策の詳細はこちら。https://www.tid.gov.hk/english/import_export/ie_policy.html

 

自由貿易協定(FTA

発効済

  • 香港・中国経済貿易緊密化協定(CEPA)
  • 香港・中国―ニュージーランド経済貿易緊密化協定
  • 香港・中国・欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国FTA
  • 香港・中国・チリFTA
  • 香港・マカオ経済貿易緊密化協定(HK-Macao CEPA)

 

調印済

  • 香港・中国―東南アジア諸国連合(ASEAN)FTA
  • 香港・中国―ジョージアFTA

 

交渉中

  • 香港・中国―モルディブFTA
  • 香港・中国―オーストラリアFTA

 

FTAの詳細はこちら。

https://www.tid.gov.hk/english/ita/fta/index.html

 

香港・中国経済貿易緊密化協定(CEPA

  • CEPAは中国本土と香港の間で締結された自由貿易協定。現在、香港を原産地とする全ての製品(一部の禁止品目を除く)がCEPAに基づき中国本土に無関税で輸出できる。また、香港のサービス業者は、中国本土市場への参入に当たりさまざまなサービス分野で優遇措置を受けることができる。
  • 2014年12月に、「広東省におけるサービス貿易の基本的自由化を実現する中国本土・香港協定(広東協定)」が調印された。この協定により広東省における香港からのサービス貿易基本的自由化の早期実現が可能となった。また、2015年11月には「サービス貿易協定」が調印され、広東省で試験的に導入された開放措置の多くを中国本土全域に広げるなど、自由化の範囲がさらに拡大した。
  • 2017年6月には、CEPAの枠組みの下で新たに「投資協定」と「経済・技術協力協定(EcoTech Agreement)」が締結された。投資協定は上記サービス貿易協定に含まれない非サービス業にも市場へのアクセスを可能としたが、サービス業および非サービス業のいずれにも投資保護の義務を課した。経済・技術協力協定は、香港・中国本土間の既存の経済・技術協力を統合、更新した。

CEPAの詳細はこちら。

https://www.tid.gov.hk/english/cepa/index.html

 

FTAのほかに、香港は20の国・地域と投資促進保護協定(IPPA)を締結。さらにバーレーン、メキシコ、ミャンマー、アラブ首長国連邦(UAE)と交渉を終結し、イラン、ロシアとは交渉中である。また、約40の国・地域と包括的租税条約(CDTA)を締結、11の国・地域と交渉中である。

香港における事業の立ち上げについてはこちら。

http://hong-kong-economy-research.hktdc.com/business-news/subindex/en/Guide-to-Doing-Business-in-Hong-Kong/1X48E40O/1/0.htm

 

またはこちら。

http://www.investhk.gov.hk/index.html

 

  1. 7.    中国本土との経済関係

 

  • 香港は、中国にとって重要な貿易窓口となっている。香港政府の統計によると、2017年における香港の再輸出の58%が中国を原産地とするものであり、54%が中国本土向けであった。
  • 中国関税統計によると、香港は、中国にとって米国、日本に次ぐ第3位の貿易相手地域であり、2017年の中国貿易総額に占めるシェアは7%であった。
  • 香港は、中国向け海外直接投資全体のなかで最大の資金提供者である。2017年末までに中国本土で承認された外資によるプロジェクトの内44.9%が香港関連であった。香港からの累計利用資本流入額は1兆82億米ドルで、全体に占めるシェアは53.2%であった。
  • 一方で香港は、中国による海外直接投資の主要な投資先である。中国の統計によると、中国から香港への直接投資残高(2016年末時点)は7,807億米ドルで、全体に占めるシェアは57.5%であった。
  • 中国はまた、香港証券市場への主要な投資家でもある。香港政府の統計によると2016年末における中国から香港への証券投資残高(時価ベース)は4,180億米ドルで、全体に占めるシェアは25.7%であった。
  • 香港は中国本土にとって技術供給源となっている。中国科学技術部によると、2016年の香港からの技術輸入は8億7,900万米ドル(契約額ベース)で第7位、シェアは2.9%であった。
  • 香港は中国企業にとって主要なオフショア資本調達センターである。2017年末現在、H株、レッドチップまたは民間企業として香港証券取引所に上場されている中国本土企業の数は1,051社、時価総額は2兆9,000億米ドルで、市場に占めるシェアは66%となっている。中国本土企業が香港において株式公開で調達した金額は、1993年からの累計で7,000億米ドルを上回る。
  • 2018年1月現在、中国本土に設立された銀行の内12行が香港で銀行免許を取得し、7行が駐在員事務所を置くなど、運営している。
  • 2014年11月に上海香港ストックコネクトが導入され、香港と中国本土相互間の株式取引が開始、中国資本市場開放が大きく前進した。
  • 2016年12月、同様の仕組みの深圳香港ストックコネクトが導入されて双方向投資の流れがさらに加速、グローバルオフショア人民元ビジネスハブとしての香港の地位をさらに強固なものとした。
  • 2017年7月、香港と中国本土の双方向債券市場アクセス(ボンドコネクト)が導入され、両債券市場の発展が促進された。
  • 2017年12月、中国国家発展改革委員会(NDRC)と香港特別行政区の間で、「香港による一帯一路構想への参加・貢献を促進する協定(the Arrangement for Advancing Hong Kong’s Full Participation in and Contribution to the Belt and Road Initiative)」が調印された。本協定は、香港が一帯一路イニシアチブへより深く参加する上での青写真となるものである。

 



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